スチル部門

スチル部門はスチル撮影によるポートレイト作品です。

※作品はそのままスライドショーでご覧いただくほか、サムネイルを開くことで大画面でご覧いただくことも可能です。

20名の作家によるポートレイト作品をお楽しみください。

S01】どーもくん

【ステートメント】

地元京都の高校生がちょっと寄り道して散策する。
身近な寄り道の中にも旅を感じる。
そんなイメージを表現しました。

京都も冬と夏は比較的人の訪れも少ない時期、そんな季節に街中でありながら人が少ない場所にあたりをつけて撮影に臨みました。
今回お願いしたモデルをお願いしたのはRURU.さん。
(Twitter @ruru__little、インスタグラム ruru_little)

「少女」イメージにはまさに適任です。
冬編は京都でも昨今珍しいほどまとまった降雪があり、画面でもしっかり雪が降っているのが判ると思います。
夏編を撮影した日は、いかにも京都の夏らしい厳しい暑さで、少しへばりながら歩きました。
撮影を終えて鴨川の流れに足を浸してホットした瞬間が出展者サムネイルのお写真です。

S02nakachan13

【ステートメント】

2014年から、中田島で撮影を続けています。
この6年で景観が大きく変わりました。自然の力ではなく人の力で。

いつの世も、男たちは自然を怖れ抗い、そして消え去る。
女たちは自然を慈しみ抱擁し子孫を残す。

それが人の美しさの源と考えています。

【S03】DARU

【ステートメント】

私は、平日会社員をしており、COVID-19感染症拡大防止の為、顔を合わせない業務・コミニュケーションが日常となりました。
そんな時、写真展示があるカフェの存在を知り、週一回通うようになりました。

はじめは、COVID-19でも写真展示してるんだという興味本位。
カフェの店員さんは、私よりも写真が好きで、写真の説明をよくしてくれ、カフェに通うのが楽しくなりました。

気がつくと写真を見に行っているのか、店員に会いに行っているのかあいまいな自分がいました。

【S04】益田 悦孝

【ステートメント】

原宿にはファッションブランドの店および「裏原宿(ウラハラ)」と呼ばれる一角が形成されている。原宿の文化は国内のみならず、世界的にも注目を集めている。流行に敏感な若者や大人たちが集い、次々と新たなファッションやカルチャーが生み出され、おしゃれなショップが軒をつらねるハイセンスなエリアだ。原宿の町を楽しむ人々には、ここだけにしかない楽しみと満足を独り占め出来、私には誰もが自由な時間を過ごせるように思える。

また、人々はここでは国境も人種の差別や制限も無く、老若男女誰でもが平等で自由でいられる独自の世界が存在すると確信している。しかし、現在はコロナの時代にはいり、人々はお互いに警戒し合い不用意に近づくこともはばかり緊張した空気が漂っている。

コロナと共存しつつも、私は早い時期にここに存在する原宿の文化が意味する身近な平和の大切さを多くの人々に再び知ってもらいたいし、味わって欲しいと願っている。

 【S05】おのっち

【ステートメント】

凄まじい時間で過ぎる都会に消えそうになってしまう。
それでも懸命に何とか前に進もうよ。綺麗事だけじゃあない。
嫌な事も受け入れて、進もうよ。そんな姿はとても人間見溢れて魅力的だよ。

さあ ここを楽しもう。

【S06】JLG.Ohji

【ステートメント】

まったく思っていない年になった2020年。
目に見えないものに覆われてしまったこの世界。
華やかにお披露目のはずだった国立競技場は工事柵のまま。
生きている人のやるせない気持ちを「囚われの東京2020」として、日下部ほたるさんに演じてもらったのをポートレート写真にしました。
やるせない中にも、人の強さを組み写真で見せていければと思います。
ゆっくり何度でもご覧ください。

【S07】YAMA

【ステートメント】

今世の中は、コロナウィルスの影響で、活動が制限されている中で、僕の大好きな夏も去年より自粛などをして、みんなで集まって何かをするなどを自粛してしまう夏でした。
そんな中夏が終わってしまい、少し寂しい気持ちを写真で表現したいと思い撮影しました。

【S08】言の葉(小林 真佐子)

【ステートメント】

「お面をかぶって自分の心を無にする。恥ずかしいという気持ちや次はどうしようという迷いをなくす。すると、シャーっと体が自然に動くんですよ」と、ユーモラスなひょっとこ踊りを軽やかに披露してくれたデコ(張り子人形)職人17代目橋本広治さん。

福島県郡山市の高柴デコ屋敷では、数百年にわたり張り子人形や張り子面、三春駒などを作り続けています。先ほどまで笑って観ていた踊りに人間的深み、哲学を感じた一瞬でした。

郡山の伝統芸能を守り伝える橋本広治さんのお人柄が滲み出てくるよう心掛けました。

【S09】masakatsu_takada

【ステートメント】

私にとって海って何だろう?
18歳、最後の夏の想い出を身近な関係性の中で切り撮ってみました。

【S10】西川 健一

【ステートメント】

今年になって、ポートレートを本格的に始めました。
色々なワークショップに参加して、ポートレートを撮ってきたものを、集大成としてまとめてみました。

【S11】deniz

【ステートメント】

コロナ禍、天災など生きていくことに迷い、世惑いを覚える昨今、何が現実で何がそうでないのかがわからなくなる時があります。
現実の脇にふとあるかもしれない幻惑を今回は表現してみました。
現実とそうでない世界の境に見えるものを一緒に探してみませんか?

【S12】山下あやこ

【ステートメント】

三人の娘と一緒の毎日は、余裕もなく慌ただしく過ぎていく。
家族でお出かけしたり、毎日の生活で笑ったり、泣いたり、怒ったり。
いっぱい大変なこともあるけれど、子供達は私の日常に彩りをあたえてくれる。

【コンセプト】

私には小学生の娘が三人います。
長女の誕生を機に一眼レフを買って、写真を始めました。
私自身も三人兄弟なのですが、小さい時に父が沢山写真を撮ってくれて、母が綺麗にアルバムにまとめてくれました。
私も娘たちに素敵な写真を沢山残してあげたい、一緒に過ごした思い出をいつまでも飾れる形で残したいと思い、作品を作っています。

【S13】Aone Kubota

【ステートメント】

白雪姫はお母さんに気に入られず、城を追い出され、森の奥に閉じ込められてしまう。
森の中の生活で彼女は何を考えて、何を感じたのか。
森に差し込む光はキラキラと揺れ動く。

どこか曖昧で、現実に存在するような、存在しないような、ファンタジーでファジーな世界観を演出しようと努めました。
ポートレートという匿名性を極限まで排除して、その場の空間、光、雰囲気に重きが置かれるような作品を目指しました。

【来場者の方へ】

作品を見てくださり、ありがとうございます。
このような展示に作品を出すのは初めてで、ドキドキしています。
私の写真を見て、宝箱を開けたような気持ちになってもらえたら嬉しいです。

【S14】綱 恭行

【ステートメント】

思いがけず、ロシアの名も知らない町へ行くことに。
主な目的は撮影でもなく、何の準備のないままに。

準備もなく、名も知らない町なら、先入観を持たず、ただ目の前の世界、人との出会いを楽しもう。
コンセプトと言えるのはただそれだけ。

言葉も出来ないので、撮らせて欲しいと声をかける事もなく
どうやら日本人らしい人物に興味を示してくる人たちに、その出会いを瞼の裏に止めるように、
ただ瞬きをするように、ただ一度だけシャッターを。

もう20年以上の昔。
物は決して豊富ではなく、
家の畑のジャガイモや、飼っている牛のミルクを生活の糧にする。
素朴な暮らしの人たちの出会いです。

【S15】mariko nakazato

【ステートメント】

みんなに愛される
レモネードみたいな女の子を撮りました。
ちょっぴりレトロで、甘酸っぱくもあり、ほろ苦くもある作品です。

使用したアクセサリーは、このテーマを元に
友人がハンドメイドで作ってくれたものです。

大好きがつまった、大切な作品になりました。

【S16】hirotographer

【ステートメント】

ヒトは言語によって事象を抽象化する能力が向上したために、
脳の映像記憶の能力が衰えたという。
私たちが写真を残そうとするのは本能的にそれを知ってのことなのか。
写真・動画を含めた世界のデータ量は今年59ゼタバイトに達するという話がある。

どんなに世界のデータが増えていったとしても、
あの夏の記憶が年を経るごとに薄れ、ぼやけてしまう。
それは灼熱の路面を揺蕩う陽炎のように
揺れてはやがて遠ざかっていくだけだ。

夏の日の夢か、それとも幻か。

繰り返す日々にこぼれ落ちていったものたちに、
きっと届かぬとは知りながら、それでも僕たちは手を伸ばす。

そして押し流されてゆくように、
また一つ、

夏が終わった。

【S17】嘉-yoshi-

【ステートメント】

いまの世の中、ノイズが多すぎると思いませんか?
写真は、音の無い世界です。
すべての音を遮断して、自分の鼓動に集中してみて。
きっと何かに、気づくから。

【S18】船見 征二

【ステートメント】

左の顔は本音の顔。
右の顔は世間に見せる顔。

本音と建前を使う蓄積で左右の差異が生じる。
その個々によって違う差異がその人の魅力を深めているように思う。

本音と建前の顔を分けた肖像写真。
これらを見つめていると。
彼女たちの人となりを一歩前進して想像できる気がする。

【S19】toshiさん(市川 稔己)

【ステートメント】

岩場で有名な地でポートレート。
しかし、惹かれたのは岩場の上の水辺。
ちょうど人ひとり横になれるスペースの岩。
横になったら、と語りかけてきた。

昼過ぎまで晴天35℃、岩場の体感は38℃くらいか!
この夏初めてのかき氷を2回も食べた。

午後少し曇り、真夏の空なのに、水辺では強烈に秋を感じた。
他の写真と合わせると、なんだかしっくりこない。
周りは夏なのに。

2・3日前には、夏の雷で多量の雨が降った。
できた一人分のスペース。
後日、またこの地に行くも・・・作品の提出期限となった今日。

明日、期限を過ぎたが、また、現地で、商店街の皆さんも撮る。
コロナ渦の中、気になるところが変わった。

 【S20】TAIRA YOICHIRO

【ステートメント】

SHELL(殻)とは、自我。
心の内なる壁のことだ。
自我の内側には、自らの価値観、経験、夢、そして想いを、密かに隠し、誰に気づかれないように、そっとしまっている。
しかし、ポートレートは、自分の想いが、被写体である人物に投影されるが故に、そこには、自らの内なる世界も映し出される。
刺激的な瞬間である。

相手と対話しながら、自らとも対話している。
しかし、自分の想いに囚われてしまうと守りに入ってしまい、相手が見えなくなる。
自我の壁を乗り越えて、一歩踏み出さなければ、相手の想いに寄り添い、その心情を理解することはできない。

共感、共鳴、思遣、、、その先に、形にできるものが見えてくる、はずである。
Break out of my shell and move forward 、まだまだ、だ。

Model : Rulu