20世紀後半以降、写真を芸術の一領域に高める動きが目立つようになった。
とりわけ日本では写真といえば、報道写真や広告写真、
折々に撮影される家族写真が主流で、つまり実用的なものだった。
はたして芸術写真というものはあったのだろうか。

たとえばドイツを例にとれば、20世紀前半から実験的、前衛的な写真作品があり、
昨今、ベッヒャー派作家らの人気により写真の芸術的価値は大きく高まっている。
カメラ、レンズ、フィルムなど産業では世界一の写真大国である日本で
芸術写真だけが発達しにくかった一因として、
photograph=写真と翻訳してしまったことがあるのではないかという仮説を立てる。
(一方、写真産業が世界一発達したのはphotograph=写真だったからでもある)

「真」を「写」す手段ではなく、photo=光+graph=画→光画という概念だったら、
photographはもっと自由な画材になったのではないかと。
「写真」という訳語の呪縛から解放され、光を操るこの表現手段とシステムを原点から考える。


鈴木 芳雄(すずき よしお)
フリーランス編集者/美術ジャーナリスト
・愛知県立芸術大学客員教授
・京都造形芸術大学非常勤講師
・2001年〜2010年3月 雑誌ブルータス副編集長
・主な仕事「西洋美術を100%楽しむ方法」「国宝って何?」
 「仏像」「杉本博司を知っていますか?」「すいすい理解(わか)る現代アート」「緊急特集 井上雄彦」
・ヒラ・ベッヒャー氏、ウィリアム・エグルストン氏、ウォルフガング・ティルマンス氏、杉本博司氏など写真家へのインタビュー多数
ブログ: http://fukuhen.lammfromm.jp/
ツイッター: https://twitter.com/fukuhen

日本を代表する美術家・杉本博司氏。今回ゲストにいらっしゃる小柳敦子さんは1980年代、当時無名だった杉本氏を発見し、杉本氏が日本を代表する現代美術家になっていく段階を一緒に歩んできた方です。杉本氏の成功は小柳さん無しにはなかったかもしれません・・。
今回、特別ゲスト来場にともない、連続講座ではありますが8月22日の回のみ、追加で参加申し込みを受け付けます。またとない機会ですので、ぜひご参加ください。
※会場の座席配置は、連続受講者さま優先となります。予めご了承ください。


第5回目 2015年 8月22日(土)
○時間 19時30分-21時30分(120分)
○開催場所 T.I.P クラスルーム
http://tip.or.jp/access_contact.html
○参加費(8/22のみ) 6,800円 (税込)※当日受付でお支払いください


お申し込みは下記よりお願いします


8/22特別ゲスト:小柳敦子氏
婦人画報社、小池一子主宰のキチン勤務を経て、1983年、佐賀町エキジビットスペースの立ち上げ、企画・運営に携わる。1988年に杉本博司展、1991年に内藤礼展などを開催。1995年、銀座にギャラリー小柳を開廊。マルレーネ・デュマス、ソフィ・カル、ミヒャエル・ボレマンス、マーク・マンダースオラファー・エリアソン、トーマス・ルフ、杉本博司、内藤礼、野口里佳、須田悦弘、中村哲也、鈴木理策、束芋など国内外のアーティストを幅広く取り扱う。

撮影:久保田タケシ


○日程
第1回目 2015年 3月28日(土)  開催終了
第2回目 2015年 4月25日(土)  開催終了
第3回目 2015年 5月30日(土)  開催終了
第4回目 2015年 6月27日(土)  開催終了
第5回目 2015年 7月25日(土)  休講
第5回目 2015年 8月22日(土) ★特別ゲスト回
第6回目 2015年 8月29日(土)
○時間 18時30分-20時30分(120分)
※8/22のみ 19時30分-21時30分(120分)



○講師 鈴木 芳雄
○募集人数 20名
○受講費 37,800円(税込)
○参考テキスト 写真講義(みすず書房) 著者 ルイジ・ギッリ
○開催場所 T.I.P クラスルーム
http://tip.or.jp/access_contact.html



【 Photographを写真と呼ぶことをとりあえずやめてみる| お申込み 】
8/22特別ゲスト回

お申込みは上記のフォームより必要事項を記入の上お申し込み下さい。

※先着で受付をしております。
※申込み後、自動返信メールにて受付を致します。
※講座は連続での開催となります。単発のお申込みはできません。
※ 講座スタート前のキャンセルにつきましては下記のキャンセルチャージを申し受けます。
 講座スタート後のキャンセルや受講者様の都合でご参加いただけなかった回がある場合に
 ご返金は致しかねますので予めご了承ください。
※キャンセルチャージについて
開催の7日前~4日前:参加費の30%
開催の3日前~2日前:参加費の50%
開催前日・当日:参加費の100%
のキャンセルチャージが発生いたしますのであらかじめご了承ください。
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